フランスにおける大規模なワクチン接種政策のおかげで、新型コロナウイルス感染症 は消滅しかかっていますが、未だ結果は明らかになっていません。
このウイルスは、アマチュアラグビーのシーズンを台無しにし、特にラグビーにおいてはプロのクラブチームを脅かしています。大規模なスタッフやチームは、現在のビジネスモデルでは対応できない財源を必要としています。ともかく現状を理解していただくために、なぜフランス代表チームがパフォーマンスを発揮するのか、そして私のシーズンについてと、クラブの最近の変化について簡単にご説明します。
脆弱なビジネスモデル
サッカーが、スポーツとエンターテインメント分野に大きな経済的影響を与えているとすれば、それは主に放送局に販売されている高価なテレビ放映権によるものです。しかし、この危機の中において、MEDIAPRO の凋落はプロスポーツの弱点を浮き彫りにしました。リーグ1年間8億1,400万ユーロの推定価値があるにも関わらず、大衆の熱狂がなければ、テレビのサッカー番組の価値はほとんど失われてしまいます。
また、ラグビートップ14の場合も同様で、年間1億1,300万ユーロの価値しかありません。

シーズン後半の南西部のバンダス(bandas)と言う音楽バンド、クレルモン のイエロー・アーミー 、スタッド・フランセに居るピンクパリジャン などが居なければ、ラグビーへの関心は低くなってしまうのです。そしてそれは、クラブの財務報告書においても同様です。
主な資金源はスタジアムに関連しています:入場料、飲み物・食べ物、子供向けのアクティビティ、芸術的なショー、協賛会社のイベントなど…。こういった売上高の70%がカットされると、どのクラブも弱体化します。たとえそれが完全に真実ではないとしてもです。ASMクレルモン・オーヴェルニュ 、カストル・オランピック 、スタッド・フランセ・パリ などは、ミシュラン (歴史的なつながり)、ピエール・ファーブル社 (歴史的なつながり)、カプリ・サン(寛大なドイツ人実業家)などの大企業に依存しているために、危機を乗り越えることができています。プロD2 、ナショナルラグビーリーグ 、フェデラル1 においては、その影響は甚大であり、賃金の引き下げや使用が行われています。
セミプロ(主にフェデラル1 、フェデラル2 )のクラブは、無観客でプレーするよりも、シーズンを閉じることを選びました。論理的に考える:シーズンを再開するということは、収入がほぼ0であったとしても、チームとスタッフに給料を支払うことを意味します。なぜならこのレベルでは、スポンサーは経済状況に左右される一つの流れにすぎないからです。チームがBチームを提供するように求められているため、1番目のチームだけで最低35〜40人の選手を抱えています。最低4人のコーチしかいない状況で、クラブはどうやって生き残れるのでしょうか?
フランス代表チームにとって良い一年
ここ数年の間、フランス代表では生き残りが最大の課題でしたが、勝率は低かったのです(前回の記事を参照)。私はフランスにおけるラグビーの復興について書いていましたが、少なくとも代表チームの中ではそうでした。そして、若い選手たちはシックス・ネイションズの決勝戦を逃したにも関わらず、多くの才能と成功を示しました。
日本では最高のスクラムハーフ と見られているアーロン・スミス が、アントワン・デュポン の現在のレベルをどのように賞賛したかをご覧ください。
デュポンは今年最高のスクラムハーフ です。パス、ビジョン、キックなどの素晴らしい基本スキルに加えて、激しいディフェンス、断固としたサポート、力強い走りを兼ね備えています。
彼は独りではありませんでした。ラグビーでよく言われるように、「フォワード が前に出れば、どんなスクラムハーフ も良くなる」のです。
特に、2-8-9軸:ジュリアン・マルシャン 、グレゴリー・アルドリット 、アントワン・デュポン の場合がそうでした。さらに、信じられないほど俊敏なシリル・バイユ (若い頃はセンターとしてプレーしていた)のように、本当に優れた互換性のあるフロントロー であるモハメド・ハウアス や、ウイニ・アトニオ といった強力な選手、そしてロマン・タオフィフェヌア 、バーナード・ルルー 、ポール・ウィレムス といった非常に大きなセカンドロー が加わると、獣のようなヴニポラ兄弟 でさえもが吹き飛ばされてしまいました。
不明な点がいくつかあります:
● どのスタンドオフ が最高なのか?ロマン・ヌタマック か、マチュー・ジャリベール か?
● センター のヴィリミ・ヴァカタワ や、ガエル・フィクー が負傷した場合、誰がプレーするのか?
● 不安定なウィング であるテディ・トーマス は、ラグビーワールドカップ 2023 フランス に出場できるのか?
● ロングキッカーのアンソニー・ブティエ (下の動画)か、リターンアタッカーのブリス・デュラン か?
夏のオーストラリアツアーは、非常に興味深いものになるかもしれません。若くて評判の良いフランスの選手たちは、オーストラリアのラグビー財政が低迷しているにも関わらず、これまでとは大きく異なる強力な敵に直面することになるでしょう。
同時に、フランスのクラブは、ヨーロピアンラグビーチャンピオンズカップ の出場権を獲得していますので、このシーズンの終わりを楽しみましょう。
10月に閉幕したフェデラル3
制約が厳しくなったため、シーズンは2ヶ月間と短かくなりました。しかし、昨シーズンに実験的に導入されたルールは健在で、なかなか興味深いものでした。なぜ日本のラグビーは、このルールを社会人ラグビーに採用しないのか、私は不思議に思います。
私は、ラグビーの試合中に乱闘することを熱烈に支持しているわけではありません。過去に多くの乱闘が起こっていましたが、私は実際に参加したことはありませんでした。ラグビーは接触が多いので怪我をしやすいスポーツなのですが、殴られてまで怪我をする必要があるとは思わなかったからです(笑)。
ですが去年の10月、シーズン最後の試合で(もしかしたら私の最後の試合かもしれません)、サブメンバーとして大乱闘に参加しました。全く役に立たなかったですけどね…。我がチームの12回ものトライをご覧ください。緑のユニフォームの6番は完全に狂っていて、ましてや試合の最後にスタンドに向かい、喧嘩を始めました。こんなこと初めて目にしました!トライを見れば、12番がどのように膝を使ってジャンプしたのかが見て取れます。いずれにしても、彼らは既に悪者扱いされていたので何も起こることはなく、シーズンは終了しました。(FBリンクですが、動画が見える)
もっと楽しみたい方にお伝えするとすれば、キックオフ 後にノックオンし、ホームで引き分けに持ち込んだこともあります(笑)。
いずれにせよ、我がチームは再びフェデラル3 に残り、今回はより良い順位(7位)にいます。来シーズンは、このレベルで3回目の出場となります。
しかし、社長たちは、この結果にも関わらず前監督を解任し、まだ会ったこともない新監督を迎え入れました。これは野心の表れなのでしょうか?資金が増えたことで、新監督は既に(より良い?)選手を集めており、新スタッフがクラブのファミリー精神を維持するのならば、素晴らしいシーズンになることでしょう。
それは、新しい選手たちが既に在籍する選手たちとどう混ざり合うか、そしてシーズンが本当に始まるのかどうかに懸っています。
個人的には、シーズン前にラグビーをしたいという願望があるのかどうかを、確認するつもりです。もしそうでなければ、タッチラグビー のチームで終わりにしようと思っています!私は自由な日曜日を楽しむことにします。
夏の日本ツアーはどうなりそうですか?
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どうかな。まずフランス代表ベスト選手は日本に行かないかあんまり出ないと思います。
ヨーロッパとトップ14の試合が加わって試合の数が多すぎるから、来年のRWC2023向けて、キープレヤーを休ませないと行けません。
ただ元のアンダー20代表(優勝したジェネレーション)のアダッド選手(Haddad、FL)またコリー(Coly、SH)は参加するかもしれません。
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